婚約指輪・結婚指輪の基礎知識
結婚するにあたり、式の準備からご両家の挨拶などやらないといけないことが沢山ある上に、失敗のないように決断していかなくてはいけません。
婚約指輪・結婚指輪もそのうちの1つです。
婚約指輪・結婚指輪はブランドも多いし、指輪のデザインの種類も幅広く気に入ったものへたどり着くまでがとても大変です。
事前に指輪の知識がないと面倒に感じてしまうかも。
ここでは指輪選びを楽しめるよう「結婚指輪の選び方入門」としてヒントになりそうな事柄をまとめていきます。
エンゲージリングやマリッジリングなど名称がごちゃごちゃになってしまいがちですが、
婚約指輪・結婚指輪を言い換えているだけです。
・婚約指輪 = エンゲージリング(エンゲージメントリング)
・結婚指輪 = マリッジリング
婚約指輪はプロポーズをするときに渡す指輪で、結婚指輪は結婚式につけます。
結婚式で指輪交換の時に使われるのは結婚指輪ですね。
もし結婚式をするのであれば、指輪交換は必ず行いますので「結婚指輪」は必要であるといえます。
もう少し詳しい内容はこちら。
これから結婚する男性は知っておかないとダメな婚約指輪と結婚指輪の違い
結婚指輪をはめる指
一般的に結婚指輪をはめる指は「結婚指輪は左手の薬指」とされていますが、絶対に左手薬指じゃなきゃいけないという決まりはありません。
日本では一般的と言うこと。
北欧などでは右手の薬指につけることもあり、国柄や宗教で異なります。
国際結婚の場合には特にパートナーと認識のすり合わせをしておくことが大事ですね。
婚約指輪・結婚指輪の特徴
結婚指輪に「宝石」は必要?
婚約指輪・結婚指輪のデザインは様々。
婚約指輪は指輪の中央にダイヤモンドなどの宝石を配置した豪華なデザイン、結婚指輪は日常生活で指にはめていてもじゃまにならないシンプルなデザインが一般的です。
婚約指輪には「宝石」があるものと考えてください。
一方で、結婚指輪は使い勝手をよくするために「宝石なし」にする人も多いようです。
「宝石あり」の場合はやはり見た目がキラキラして豪華ですが、家事中の煩わしさがあったり、洋服などに宝石が引っかってしまったり、最悪宝石が指輪から取れてしまったりというケースも。
男性は宝石がある結婚指輪をつけるイメージがないため、宝石なしの指輪の方を好むでしょう。
「宝石なし」の場合には男性と女性でペアリングのように同じものをつけられること、日常生活でつけっぱなしでいられることがメリットです。
シンプルなデザインのため指輪の傷が見えやすくなるのがデメリットです。
婚約指輪に使われる宝石
婚約指輪に使われる宝石は「ダイヤモンド」が一般的です。
「ダイヤモンドは永遠の輝き」という耳馴残りの良いキャッチコピーは定番ですよね。
ダイヤモンドは「天然の物質の中で飛び抜けて固く、加工が困難である」ことが知られています。
非常に傷がつきにくいこと、時間による変化に強いことから「ダイヤモンドが永久に変わらないように愛がずっと続く」意味合いでダイヤモンドが使われています。
婚約指輪の宝石で「ダイヤモンド」以外を選ぶパターンもあります。
その場合にはアレキサンドライト、サファイヤ、アクアマリンなど誕生石を選ぶケースが多いようです。
ダイヤモンド以外の宝石を選ぶのは、宝石に色がつくため印象を大きく変えられるのがメリットですね。
ダイヤモンドの場合、無色透明なものが価値が高いとされています。
際立って色のついたダイヤモンドはファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれ、非常に希少価値が高くとんでもない値段になります。
そのため無色透明のダイヤモンドが使われています。
金属アレルギーのチェック
金属アレルギーのチェックは事前にしておきましょう。
金属アレルギーを持っている場合、指輪の金属が皮膚に触れることによって、かゆみや湿疹がでる場合があります。
その場合、金属アレルギーの心配が少ない素材(タンタル・ハフニウム・ニオブ・ジルコニウム・チタンなど)で結婚指輪を作る必要が出てきます。
結婚指輪の場合には長期間つけるわけですし、金属アレルギーが出てしまうと非常に辛い思いをしてしまいます。
金属アレルギーのチェックは皮膚科やアレルギー化の医者へ行くと調べることができます。
婚約指輪のデザイン
代表的な婚約指輪のデザインとして「ソリテール(ソリティア)」「メレ」「モチーフ」が上げられます。
ソリテール(ソリティア)
出典:銀座ダイヤモンドシライシ Plumage Cherish(プリュマージュ チェリッシュ)
リングの中央に「一粒の宝石」を配置しているのがソリテール(ソリティア)と呼ばれる代表的な婚約指輪の王道デザインです。
ダイヤモンドの回りを囲む数本の「爪」がダイヤモンドを持ち上げてより存在感を出します。
メレ
メレダイヤは0.1カラット以下の小さなダイヤモンドです。
大きなダイヤモンドの回りにメレダイヤを散りばめることで、中央のダイヤモンドを引き立たせます。
モチーフエンゲージリング
出典:銀座ダイヤモンドシライシ Smiling・Himawari
ハートやリボン・花などをモチーフにデザインされた指輪。
ダイヤモンドや装飾がモチーフ元に近い形となるのがわかりやすいデザインです。
エタニティリング
出典:銀座ダイヤモンドシライシ Or Eternity 06 YG
エタニティとは「永遠」の意味。
輪になっている「リングと途切れない道 => 永遠」と解釈し
リングの外側に途切れなく宝石を散りばめているのが「エタニティリング」です
。
ダイヤモンドが半周分のエタニティリングは「ハーフエタニティ」と呼ばれます。
一周にダイヤモンドが埋まっているため非常にきらびやか。
手を裏返しにした状態でもダイヤモンド見えるので指輪が反転しても気になりません。
細身でスッキリしたデザインが多く重ね付けにも利用されます。
婚約指輪として購入される方も多いようです。
セットリング
出典:銀座ダイヤモンドシライシ Plumage Cherish
セットリングは婚約指輪と結婚指輪をあわせて販売している指輪です。
ただ2つの抱き合わせ販売ではなく、「婚約指輪と結婚指輪を重ねてつけることを前提にしたデザイン」が特徴です。
ダイヤモンド品質の「4C」は知ってる?
一般的にダイヤモンドは「4C」という国際基準で評価されます。
「クラリティ(CLARITY)」「カラー(COLOR)」「カラット(CARAT)」「カット(CUT)」の4つの頭文字をとって4Cです。
クラリティ(CLARITY) 透明度
クラリティは「透明度」を示します。
汚れ、傷、ダイヤ形成時にできる内包物(インクルージョン)の大きさの量で透明度が決まります。
実際にはルーペを使わないとわかりません。
汚れ、内包物が少ないほど透明度があがり輝きが増します。
クラリティの評価が高いほど大きいほど価値が高いです。
評価フローレス (FL)が一番高い評価で希少です。
評価 | 内容 |
---|---|
FL(Flawless) | 無傷 |
IF(Internally Flawless) | 微小な表面の内包物 |
VVS1,VVS2(VerySlightyIncluded) | 微小な内包物 |
VS1,2(VerySlightyIncluded) | ごくわずかな内包物 |
SI1,2,3,(Slight Included) | わずかな内包物 |
I1,I2,I3(Included) | 内包物を肉眼で発見できる |
カラー(COLOR) 色
ダイヤモンドは無色透明なものが価値が高いとされています。
黄色がかったダイヤモンドは価値が低いですが、一定の色味を超えるとファンシーカラーダイヤモンドというレアなダイヤモンドとして扱われ、別の評価に対象に分けられます。
Dカラーのグレードが一番高い評価で希少です。
評価 | 内容 |
---|---|
D,E,F | 無色 |
G,H,I,J | ほぼ無色 |
K.L,M | わずかな黄色 |
N~R | 非常にうすい黄色 |
S~Z | うすい黄色 |
カラット(CARAT) 重さ
カラットは「重さ」の単位です。
「1カラット=0.2グラム」で表記は「ct」で表されます。
カラットが大きいほど価値が高いです。
カット(CUT)
ダイヤモンドの「クラリティ」「カラー」「カラット」はダイヤモンド原石そのものの状態によって異なりますが、
「カット」のみ人間の技術によって評価が分かれてしまうところで、ブランドによって差が出るところでもあります。
「ダイヤモンドをいかに輝かせられるか?」はこのカットの技術で決まります。
ダイヤモンドは外から光を取り入れて、中で屈折し光り外へ放出することで光って見えます。
カットにより「光の放出量」が変わるため、カットの技術が大事になってきます。
上から良い順番で、
トリプルエクセレント(3EX)
エクセレント(Excellent)
ベリーグッド(Very Good)
グッド(Good)
フェアー(Fair)
プアー(Poor)
となります。
【3EX > Excellent > Very Good > Good > Fair > Poor】
更に「プロポーション(カット総合評価)」「ポリッシュ(研磨状態)」「シンメトリー(左右対称性)」の3項目があり、
プロポーション、ポリッシュ、シンメトリーがすべてエクセレント評価のダイヤは「トリプルエクセレント」と呼ばれ非常に価値の高いダイヤとなります。
グレード | 評価 |
---|---|
トリプルエクセレント(3EX) | ★★★★★★ |
エクセレント(Excellent) | ★★★★★☆ |
ベリーグッド(Very Good) | ★★★★☆☆ |
グッド(Good) | ★★★☆☆☆ |
フェアー(Fair) | ★★☆☆☆☆ |
プアー(Poor ) | ★☆☆☆☆☆ |
婚約指輪・結婚指輪の選び方
ブライダルジュエリー専門店へ下見へ行くとき
どんな婚約指輪・結婚指輪があるのかなんとなく目星がついてきたら
ブライダルジュエリー専門店へ婚約指輪・結婚指輪の下見へ行くことになります。
カタログで色々な指輪を見てもやはり実物を見てみないことには決定的な決め手が見つけられません。
店舗にはブライダルジュエリー専門のコンシェルジュが配置されています。
コンシェルジュに相談し、アドバイスを受けながら一生つける大切な指輪を決めることになりますので、一組ごとの商談には時間がかかります。
土日に婚約指輪・結婚指輪の下見に行くときには店が混雑している事が多いので、行く前には必ず来店予約することをオススメします。
WEBから来店予約をすると特典がつく店舗もあるので事前にチェックしておきましょう。
銀座など都市圏のブライダルジュエリー専門店は店通しが近くにあることが多いです。
その場合は複数店舗見られるように下見ルートを組んでおくのも良いでしょう。
譲れない重要事項を決めておく
雑誌で見た指輪モデルに一目惚れしたとか、好きな有名人がつけていた指輪モデルだから、人気の指輪だからなど
デザイン面で譲れない理由がある場合には選択しやすいのですが、様々な指輪があるため条件を予め程度絞っておくと良いです。
購入の決め手になるポイントはこちら。
- 婚約指輪・結婚指輪の購入予算
- ダイヤモンド品質
- 指輪の付け心地
- 自分の指につけたとき似合うか
- お店の人の対応
- アフターサービス
婚約指輪・結婚指輪の購入予算
購入予算を決めておきましょう。
最大額をどこまで出せるかは重要です。
婚約指輪・結婚指輪のカタログにかかれている値段は「10万円〜」とか下の額が書かれています。
これはダイヤを増やしていくと指輪の金額が上がっていくためです。
結婚してお財布が共同になった場合、結婚生活での生活資金が圧迫されることにもなりますので余裕を持った金額範囲を把握しておきます。
ダイヤモンド品質
ダイヤモンドは光を当てた時の輝きが、写真だと再現できない輝き方をするので自分の目で見比べる必要があります。
ダイヤモンド付きの指輪を買うとき、店によっては「鑑定書」がついてきます。
品質にこだわる場合には鑑定書付きの店を選ぶ方が安心して購入ができます。
指輪の付け心地
デザインが指の骨格とあってない場合、長時間つけていると指が痛くなってきてしまうことがあります。
むくみで膨れてしまうケースがもありますが、皮膚に長時間触れるものなのでストレスの少ないものを選びます。
自分の指につけたとき似合うか?
指輪を選ぶ時には自分の手の特徴を捉えておきます。
- 骨格が太いか細いか?
- 指は長いか短いか?
- 肌質は指輪と合うのか?
骨の太さを基準に選ぶと将来の体重増減に影響されず見栄えが続く自分に似合う指輪をつけていられます。
骨太な人は指輪の角がでていたり、宝石回りに重量感のある感のある太めな指輪を、骨細な人は指輪の細いシャープで繊細な指輪を選んで行くと失敗が少ないです。
指輪だけ見ていると手のだけに集中してしまいがちですが、
全身を見た時の服装とのバランスまで考えると更に良くなります。
ちょっと客観的に自分の手を見てみると、指輪への捉え方が変わってくるでしょう。
肌質との相性も重要です。
日本人の肌質にはプラチナやホワイトゴールドの素材が○
お店の人の対応
お店のコンシェルジュは真摯な対応をしてくれます。
選ぶ側の熱意に共感して、自分の選択肢になかったものを出してくれることもあるので積極的に色々な質問をしてみましょう。
オーダーメイドサービス
多くのブライダルジュエリー専門店では婚約指輪・結婚指輪のセミオーダー、フルオーダーのサービスを取り扱っています。
二人だけの指輪をつくったり、世界に2つしかない指輪を作ることもできますので検討候補として入れておくのも一つの手です。
プロポーズ支援サービス
お店によってはプロポーズを支援するアイテムやプランを提供してくれるブランドがあります。
銀座ダイヤモンドシライシではプロポーズ時に指輪の調節ができる「プロポーズ専用指輪スマイルプロポーズリング」、
エクセルコダイヤモンドでは本物のバラを使用したプロポーズ用のローズボックス、
K.unoではDIYペアリングやプロポーズルームなどブランドによって様々な企画が考えられています。
アフターサービス
決め手の大きな要因の一つにアフターサービスがあります。
クリーニング、サイズ直し&交換、リペア、石揺れ、メレ取れ修理、指輪をなくしてしまった時の対応などブランドによって様々異なります。
特に「保証期間」には注意してください。
「サイズ変更できるけれど3回まで」「サイズ変更できるけど購入後3年以内」など変更回数制限や期間が決まっている場合があります。
もし保証期間が3年だった場合、結婚指輪・婚約指輪を購入してから3年で指の形が変わるというのはよっぽど極端な体型増減がない限りありえません。
「結婚指輪・婚約指輪の永久保証」を表に出しているところはアフターサービスに力を入れているブランドなので
指輪のケアも検討材料にしておきましょう。
婚約指輪・結婚指輪の保管方法・お手入れ
婚約指輪・結婚指輪は婚約指輪・結婚指専用の宝石箱にいれて保管します。
シルバーやパール、ゴールドなどは酸化しやすいので空気を遮断できるケースを。
専用のものを用意する理由として、他の指輪と共用するジュエリーボックスにいれてしまうと金属同士がぶつかって傷が入る恐れがあるためです。
基礎知識を勉強しておき、婚約指輪・結婚指輪の下見に行きましょう!
ダイヤモンドの4Cやアームの素材の違いなどは、店に行ったときに指輪選びの際、店員さんから色々説明されます。
その場で見知らぬ単語の大きな情報量を教えられても、頭にすんなり入り切らないものです。
しかし少しでも予習しておくことで、「ああ、これのことかな」と知識同士がつながって
婚約指輪・結婚指輪のことがだんだんとわかってきますよ。
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